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2020年1月30日木曜日

所得と健康指標の相関について:平成30年の国民健康栄養調査結果

平成30年の国民健康栄養調査の結果が出ています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08789.html

所得が低い世帯ほど、健診未受診が多く、食事の栄養バランスが悪く、喫煙率が高く、
歩数すら少ないという、こんなにきれいに結果が出てしまう健康格差社会。

で、面白いのは、「所得」の分類を、200万未満、200万以上-400万未満、400万以上-600万未満、600万以上としているところです。
この分類のおかげで、健康指標と所得の間に相関があると言えてしまう。
つまり「お金がないんだから、そりゃあ、不健康だよね、タバコも吸ってるしね」的な自己責任論は成り立たない、ということです

もし、これでも健康は自己責任と言うのならば「所得400万以上-600万未満であっても収入がそんなもんだから健康指標が悪いのであって、それは自己責任だ」と言うことと同義です。
所得が600万未満である約72%の世帯に向かって、稼ぎが低いあなたが悪い、と言うことと同義です。

さて、必要なことは、健康指標を改善させることです。
所得が低いのは自己責任だとか、不健康は自己責任だ、と言い張ることではありません。
しかも「低所得者に配慮するアプローチ」だけでは足りませんね。
また「所得の平均値」を上げることにも、意味がありません(平均値は高い所得に引っ張られるから)。

手段は原理的に2つです。

1.所得の中央値を上げる or 物価を下げる
2.所得が不健康に結びつかない生活・労働スタイルをとる

よく言う「低所得者に配慮したアプローチ」というのは、2を思い浮かべるでしょう(1もありますが)。
ただし、ここで注意しなければならないのは「少ない収入でも我慢して生活しろ」という手段ではないという点です。

なぜならば、
栄養バランスのとれた食生活をするには、野菜や果物も手に入れられなければなりません。
運動をするには、運動できるだけの時間と補充されるエネルギーがなければなりません。
健診を受診するには、その知識と時間と移動手段が確保されなければなりません。
喫煙しないためには、依存症から離脱するだけの知識と受診が進み、タバコとの新たな出会いがなくなる必要があります。
これらは、少ない収入でも我慢すれば得られるもの、ではないからです。

まさに、国をあげた取り組みが必要、ということですね。
肝に銘じて取り組みます。

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