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2023年7月18日火曜日

diagnostic heasitency:検査適応の有無すら考えることを拒む医療

もう色々と書いてる時間がないけれど、1つ指摘しておく。

「麻疹かどうか診断してほしい」
と言ってクリニックや二次病院が三次医療機関に患者を送るのは
本当にどうかと思う。
どうかしてると思う。

いや、そもそも
「麻疹検査の適応があるか否か」すら丸投げって
どーいうことよ?

そんな紹介状を受けた三次医療機関が
「麻疹と言われた以上、検査するしかない」
と対応するのも、どうかと思うけれど。

皮疹があれば全部、麻疹を疑うのか?
麻疹の除外は、問診と診察所見で、するものであって
麻疹のPCR検査は「麻疹を除外するための検査」じゃあないぞ?
疫学情報から麻疹が強く疑われるときの「確定診断のための検査」なんやで?

・・・コロナ前に、こんなことは起きなかった。
医療機関がコロナ後遺症に罹っている。

本当に麻疹の除外が必要で、日本では1例たりとも見逃されてはならない、とするのなら、麻疹はすべて検疫で引っかけなければならないし、そんなことは不可能だから鎖国が必要になってしまいます。
「麻疹の検査適応」を、きちんと整理しておく必要がある。

麻疹のPCR検査は
「確定のための検査」であって
「否定のための検査」ではない。
「麻疹だったら困るから否定のために検査しておこう」という類の検査ではない。

麻疹の診断も同じで「麻疹は除外しておこう」という類の疾患ではない。

麻疹のPCR検査は「麻疹を疑う場合」になされる。
「麻疹を疑う根拠」は「皮疹」ではない、皮疹があれば何でも麻疹を疑うというものではない。
「麻疹を疑う根拠」は「麻疹に特徴的な発疹+発熱+カタル症状」がある場合であり、疫学情報も加味される。
このような「麻疹を充分に疑う根拠がある」ときに「PCR検査を行う」のです。

なんでもかんでも検査すりゃあ良いってもんじゃないし
検査適応の有無すら考えることを放棄するほど難しい疾患じゃない

どちらもやっていることは「発熱患者お断り」と同じことです。

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