「発生届の重複」を防ぐことができないので、取り扱いをどうするか、職員に周知した。
現場で何が起きているかの記録として、内容を記載しておく。
全数把握をやめたのに「数だけは数える」という茨城県においても、状況は同じです。
たとえ全員に電話連絡をしたとしても、「発生届の重複」をすべて検出することは不可能です。
どこが保健所の負担軽減やねん、という感想はさておき、もはや患者数を数えて発表すること自体が悪です。だって「誤った情報」であることが発表前に確定しているのだから。
この「誤った情報であること」は、いままでとは質が違うと思うんだけどなー。
いままで言われてきた、未受診患者がいっぱいいるとか、陽性数は氷山の一角だとか、そういう「集められていない情報があると推測されるけど出す」のとは違って、今回の行為は「"集まった"情報」の真偽について「ハナっから偽である」と分かっているのに、情報として出す、ということです。
わかる?
今やっていることは、戦時中に戦果を過大計上する政府と大差ありません。
-----以下-------
発生届受理業務に携わるみなさまへ
全国的な発生届の項目簡略化、また愛知県の簡略化の実施に伴い、her sysで「発生届の重複」を検出することが不可能になりました。
同姓同名同生年月日の場合は、同一人物なのか・別人なのかを区別することも不可能になりました。
Her Sysへの文字入力ミスをすると、同一人物でも2回以上登録することが可能になり、一度入力してしまえば「この入力が同一人物であることの確認」は、できなくなりました。
重点観察対象者の場合は、住所等を使うので「発生届の重複」を発見する手段があり、ある程度の「同一人物に電話連絡を重複して実施すること」は防がれます。最終的には連絡して確認することができます。
一方、大多数の患者には、電話連絡をせず、住所の情報もありませんので、発生届の重複を発見する手段がありません。
今後の対応を愛知県に確認したところ「重複は容認する」との答えでしたので、我々も「発生届の重複を容認する」という対応にします。容認する以外に方法がありません。
医療機関には「診断したら発生届を提出」してもらいます(他の医療機関から発生届が提出されているかどうか分からないから)。
保健所のFax代行入力時や、医療機関が入力する時に、HerSys画面上に「当該者氏名等が同じ発生届が報告されています。」とメッセージが出ても、登録できるので、構わず登録してください(「別人である」と言い切れないから)。発生届の重複を容認せずに登録しない対応にしてしまうと、逆に漏れが生じるからです。
また、のちに本人からの申し出で重複が判明しても、保健所がher sysを削除することはありません。
重複した患者のMy Her Sys URL通知は、発生届が出た数だけのSMSが行くことになり、登録しなければ毎日何通も「登録してください」というメッセージが送られます。
これは登録しなければ停止申請ができず、10日間メッセージを受信したら自動的に止まる仕様になっています。
以下に、発生届が重複してしまう例をご紹介します。
【例1】
9/5 患者がA病院でPCR検査を実施
9/6 A病院の検査結果が出る前に、B病院で抗原検査を実施し陽性判明
→A病院、B病院の双方から発生届が提出される→患者登録する
【例2】
9/5 患者が発症しA病院で検査を実施→発生届が提出される(有症状)→患者登録する
9/20 患者が陰性確認の目的で、にし〇ん検査を実施→発生届が提出される(無症状)→患者登録する
9/30 患者が陰性確認の目的で、にし〇ん検査を実施→発生届が提出される(無症状)→患者登録する
【例3】
9/5 患者がA病院で抗原検査を実施し陽性判明→発生届が提出される→患者登録する
9/6 A病院の事務的ミスで、再度、発生届が提出される→患者登録する
以上です。
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