第6波の終息は、ワクチンの効果ではないし、感染対策が功を奏したからでもない。
もし本当に「ワクチンの効果」によって感染が終息するのなら、2回目を打った人がこんなに感染することはない。そして3回目ワクチンはまだほとんど進んでいない。にもかかわらず「ピーク」が形成され、患者数は減少に転じた。「ワクチン接種が進む前に」ピークと減少が観察された。ゆえにワクチンは、全体の流行の減少とは「関係がない」。
もし本当に「感染対策が効果」を発揮して終息するのなら、「ピーク」が形成されたその後、患者は急速に減るもの(感染の連鎖が断ち切られるのだから)。しかし患者は急速に減るのではなく「徐々に」減っている。つまり、感染の連鎖が対策によって断ち切られているワケじゃない。
感染対策なんて、第5波の前後も、第6波の前後も、基本的には何も変わってない。
新しいことは何もしていないし、特に変化が作られたワケでもない。
コロナがどれほど拡大し、どれくらいで終息するかは、ワクチンや感染対策などという人間の手練手管による効果なのではなく、「コロナのウイルスとしての性質そのもの」による。アルファやデルタと比べて感染しやすくなった、とか、発症しやすくなった、とか、そういった「ウイルスそのものの性質」による。インフルと同じ。
そして、コロナ患者数は、まだまだ「少ない」。
第7波は多いように見えるし、ピークを越えたとはいってもダラダラ続いているように見える。東京では1日1万人の陽性者が毎日出ていた。だから「なんで減らないんだ」と思ってしまう。
この認識が、そもそも間違っている。
東京の分母1400万人に対して「たかだか1日1万人」なのだ。
2022年3月11日時点で、東京の累積患者数でもまだ約110万人、人口のやっと7.8%だ。
うちの町ではインフルなら1シーズンで7万人の患者数だが、それに対してコロナは「2年かかってまだ1万6千人」なのだ。まだ、人口の、たった4%の感染者数なのである。
「少ない」。
インフルに比べれば「とても少ない」
だから、感染する可能性のある人は、まだまだ多い
だから、これからもダラダラ続く
こんなに「少ない」のに
取り扱いが厳しすぎるせいでトリアージすらままならない
一方で「濃厚接触者を特定して感染を抑制できる」という数では、もはやない。インフルに比べれば少ないが、かといって丁寧に調査してコントロールできるほど少なくもない。
それに、その意味もない(2020年3月の時点で意味はなくなった)
なのに、まだアドバイザリーボードは
「濃厚接触者の特定」にこだわっていらっしゃる
それが「意味のあること」だと思っていらっしゃる
(全員じゃないみたいだけど)
解散してほしい。
でも、保健所のあずかり知らぬところで、すべてが勝手に決められてしまう。
第6波は、これで終わりだ。
今回もまた、システム変更できず、大して病床を拡げることもできず、保健所の負担もそのままに、終わってしまった。第5波と同様、また下手に「乗り切ってしまった」ので、第7波でも同じことが繰り返される。
私達がやっていることは、感染対策でも何でもない。こんなものは、仕事ですらない。我々は一体、誰の趣味に付き合わされているのやら。
我々のコロナ対応は「優先順位を間違えている」。「感染対策がすべてにおいて優先される」という考え方、それ自体が間違っている。だって「公衆衛生は、感染対策が第一優先」なんてワケないんだもの。たかだか公衆衛生の一部分にすぎない"感染症"というものが
一体どうして、すべてを引っ張ることになっているのか。
繰り返す。
「優先順位」が、狂っているのです。
当然、トリアージすらできない結果になるのですよ。
感染対策の結果「感染対策ができない」事態を招いている。
しかし今頃、どこかで誰かが「3回目のワクチン接種によって、第6波が終息した」という後付けのエビデンスを必死にこしらえていることだろう。
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