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2018年11月28日水曜日

台風24号停電被害についての再考


台風24号停電被害についての振り返りを、中部電力の方から直接うかがうことができました。
停電の仕組みや、復旧の具体的な作業体制など、知らなかったことが多く、とても勉強になりました。
中電の方に直接お聞きすることができて、やっぱりね、と納得したことがあります。

・停電は長いなー困ったなーと思っていても、被害の範囲を思えば、復旧はとーっても早かった。これ以上の時間短縮は無理筋で、無理な要望を中電にすればするほど、復旧の手をとってしまう(単なるクレーマーになる)。電気料金にも跳ね返る。
・局所的な被害で、かつ、被害箇所が甚大数。こんな停電は「原発だったら予防できる」なんてどう考えてもナンセンス。
・南海トラフ地震のときは、2週間くらい停電が長引くことを想定すべき。

以下がメモです。

<平成30101日の台風24号停電被害について>
・風のエネルギーは、風速の3乗に比例し、瞬間最大風速が35mを超えたあたりで、配電線の故障が爆発的に増加した。これによる豊橋市内の延べ停電戸数は114962戸。10月1日午前2時16分~38分までの間が最大の113940戸の停電。発生から約1日経過で65%復旧。発生から約2日経過で99%復旧。
・停電の原因は、電柱や電線が風によって直接影響を受けるのではなく、「飛来物」がほとんどの原因である。「飛来物」が原因で、電柱が折れる、電線に絡みつく、電線が切れる、という被害が起こる。
・被害配電設備10月2日時点
高圧線の数え方:電柱1本に3本線があって2本切れたら「2本」と数える。
内訳
電柱()
開閉器()
高圧線()
低圧線()
引込線()
伐採
豊橋市
11
0
163
58
20
39
田原市
0
1
24
12
7
9
合計
11
1
187
70
27
48
・停止配電線

配電線の合計(A)
停止した配電線(B)
停電率
豊橋市
199
105
53%→戸数では70%相当
田原市
29
29
62%
134
134
54%
・停電から復旧までの流れ
豊橋市には変電所は約20か所。変電所~変電所までは、距離にして約10km、約1000戸をカバー、6000V。変電所と変電所の間で飛来物のため故障があれば、カバーしている全域がまず停電。この10kmの範囲のどこが故障の原因かは、職員が2人組で目視で発見確認して、復旧に進む。10㎞分を見て周るだけで半日はかかるので、異状箇所が多ければもっと時間がかかる。復旧は、10㎞分のうち、一部でも通電可能になれば、順次送電を再開する。
詳しい説明はこちら。←中部電力HPの復旧の説明がとても分かりやすいです。

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