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2023年9月29日金曜日

感染症対応の目標設定に関する思考実験(単なるメモ)

・「根絶」が目標になる感染症と、「共生」が目標になる感染症がある。
ほとんどの感染症は「根絶」できない。「根絶」も「共生」もできない感染症もある。

・「根絶」できるかもしれない感染症は、「世界的に」根絶しないと市町村レベルでは何ともならない。つまり、住民レベルでは何ともならない。

・「感染症の罹患率を下げる」という目標→理想ではあるが、ゼロにはできないし、市町村でコントロールできない。

・「死者数」は指標にならないし「死者数の低下」は目標にならない。死者数は、感染症そのものの毒性の強弱によって決まるのではなく、その社会構造によって決まる(感染症が判明してから取り組んでも遅い)。

・結核のように、長期的には「死者数の低下」が目標になり得るが、やっぱり「共生」する感染症では、必ずしも「死者数の低下」が目標とはならない。

・感染症にかかっても医療へのアクセスができる→でも不要な受診は控えてほしい→高齢者増加で供給が追い付かない→医師も高齢化するので、医療提供体制はカツカツっていうか、維持ムリかも。

・医療提供不能なら、理想は「感染症にかかっても簡単には死なない身体でいる」こと。

・感染症の知識がなくても予防が必要な感染症は予防できている、という状態が必要

・だから、強いて言えば、↑ということを、分かってもらうことが目標・・か。
でも「分かってもらってなくても」べつにいい・・か。

・とすると「分かってない人」が誹謗中傷したり大騒ぎしないことが目標・・か。

・エンドポイントは?どんな結果が得られればいい?

・感染症の知識がなくても予防が必要な感染症は予防できている、という状態が必要。
例)コレラのことを知らなくても、下水道の整備によってコレラは予防できている。

・やっぱり「感染症にかかっても簡単には死なない身体(集団)でいる」こと。

・じゃあ、必要なのはそこに至るまでの中間目標?

・クラスター対策?→「クラスターの発生」そのものを予防したいワケじゃない。

・目玉焼き理論で考えると→それぞれの帯の予備力を高める。目玉焼きを大きくする(密度、距離、速度=伝播時間)
密度=人口
距離=密集具合
速度=動き

・でも↑こうやって考えると、また「三密回避が目標」とか言われる。それは目標ではないし、手段の1つでありえても、絶対必要な手段でもない。

・目標設定や目標管理のためには、調査がマストなワケじゃないし。

・「目標を設定することが目標」ではない。

・性感染症に関する知識啓発と普及→同じ話。知識レベルが目標にはなり得ない。

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