このブログを検索

2021年1月14日木曜日

感染症に罰則規定なんて、本当に大馬鹿野郎です


感染症に罰則規定なんて、本当に大馬鹿野郎です

これを許すのならば、たとえば
・「HIV治療を拒否したら罰則」にしますか?
・「予防接種を拒否したら罰則」にしますか?

保健所は
コロナの調査でウソつかれても、べつに困っていません
宿泊療養を嫌だと言われてもOKです
調査に協力してもらえなくてもOKです

本当に、保健所は困っていません(ムカつきはしますが)
調査に協力することを強制したいとは思いません
どうぞ好きにしてください
なんならそれで死んでも知ったこっちゃありません

なぜならば、そんなことが感染防止の律速にはならないからです
結果に影響しないからです

保健所が調査するころには、すでに周囲に感染し終わっています
無症状に至っては、検出すら不可能です
ごく一部の拒否する患者を締め上げても、労力のムダです
クルーズ船に注いだ労力と、その後の現状を見比べてください

コロナは「100%予防できる・すべきだ」と思うのなら、その発想自体が間違っています
「withコロナ」って、ただの流行語でしょうか
それとも「罰則付きのwithコロナ」ですか。

つまり
「罰則を設けて感染予防の実効性を高める」
なんて、根拠がないのです。
ただの方便です。

これは「政府の言うことに従わなければ罰則適応」という発想の、全ての突破口になってしまいます。
それがねらいなんだと思っています。
マウントをとる、パワハラをパワハラと思わない人の発想です。

・精神科入院を拒否したら罰則
・性感染症の治療を拒否したら罰則
・がん検診で発癌リスクの遺伝子検査を拒否したら罰則
・マイナンバーを取得しなければ罰則
・NHK受信料を払わなければ罰則(うちはTVありませんけど!)
・コロナのワクチンを打たなければ罰則
・政府の悪口を言ったら罰則
・戦争に反対したら罰則
・これ、果ては徴兵制に行きつきます。

この罰則は一体
誰のインセンティブになり
何のナッジになって
どんな効果がある社会的処方だと言うのでしょうか

政府もその取り巻きも自分の都合で勝手に使うので、私は大嫌いな言葉ですが、こんな流行ワードの上にあぐらをかいていた我々"公衆衛生専門家"も、いつか必ず対価を支払うことになります。
我々世代が支払うならまだしも、支払えないほどの対価を、未来の子どもたちに残してしまうことになります。

どんな組織に所属しようとも
感染症や公衆衛生や社会医学に携わる人は、感染症への罰則規定に全力で反対してほしいと思っています。

----------
以下、2021/01/08にFBに書いたメモも転載しておく。

刑事罰には断固反対。 「罰」とか「人権無視の隔離」とか「衛生警察」といった 過去の反省をもとに、いまの感染症法を作ったんじゃなかったのかよ ハンセン病や結核の反省を忘れたのか? 「刑事罰」という話に 厚労省は、どう答える? NIIDは、どう答える? NIPHは、どう答える? 感染症専門家諸君は、どうする? 個人として、どうする? 政府の犬のまま生きる? この流れは絶対にマズい こんな流れを呼び寄せる国の危機管理は、国家の危機管理としてマズい っていうか、これ許したら、何にでも「刑事罰」って発想になるよ? いまの香港みたいになるよ? 専門家が愚鈍なせいで、もしこんな法律が作られてしまっても 保健所としては「拒否した人はいませんよ」と言って、終いにします 逮捕なんて、させやしません。 でも、悪法であることに変わりはない。 作っていい「罰」ではない。

0 件のコメント: