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2020年10月2日金曜日

公衆衛生を司る機関の本来の役割

「ホームページの見栄え」と「感染対策」には、何の関係もない
「グラフ更新と出来栄え」と「感染対策」にも、何の関係もない

「情報の公開」
「市民の安心のため」
「毎日の検査数の公表」
「毎日の患者情報の公表」

「感染対策」には、何の関係もないのです。

あまり理解されないことかと思いますが、よく言われる「市民の安心のための情報発信」も、実際の感染対策には、まったく役に立ちません。
逆に「市民が安心する情報」を出すために、手間を取られます。
なぜならば、安心するか否かは人それぞれで、安心を追及するとキリがないからです。
情報を出すことに傾注すると、知らず知らず人権侵害に至る危険性すらあります。

行政や医療機関は「議員の言うことをすべて叶える」機関ではありません。
行政や医療機関は「市民が希望することをすべて行う」機関でもありません。

むしろ、そういった希望や要望や願望の中から、ムダやリスクを精査・排除し、一方的な意見の通りにさせないようにすることが仕事です。

司法、立法、行法ですからね。
法を行うことが行法であって、それを慣習として行政と言っているだけです。
べつに"サービスを提供すること"が行政の仕事なのではありません。

医療も同じです。
患者の希望があるからといって、手術すると思います?
やってもムダな手術や、むしろ害になる場合は、いくら患者がやってくれと言っても、やりません。医療は金を払えばやってもらえるサービスではないからです。

市民の希望や議員の願望の中には、そのまま叶えるとただムダなものもあれば、弊害すら発生するものも常に含まれていますので、そのような弊害を未然に防ぐように、リスクヘッジすることが役割です。

流行り廃りに"乗らない"仕事が、行政であり、医療であり、公衆衛生です。

本来は。

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