3/4に愛知県は、東京都の患者数を超えました。
名古屋市は、3/3の5人の陽性患者の記者会見で、
「すでに市中感染の状態で、接触者を保健センターが追えない状況になっている」
「健康観察対象者が1000人いて、その中でいつ陽性患者が出てくるか、という状況だ」
「あとから振り返ると、きっと今日が、市中感染を明確に認識した日だったというだろう」
という話をしていました。
ここで重要なのは、判明した感染者の人数ではありません。
「市中感染」がキーワードです。これは「もう感染が広がってしまっていて、巷で感染するようなフツーの疾患になった」という意味です。
3/4時点で、愛知県内で感染経路が不明の患者が5人います。
クラスターを追うどころの騒ぎではなく「追いようがない」状態です。ウイルスが「どこから来たかが分からないから」です。
ここまでくると「もう、いちいち患者を拾えません」という状態です。
分かっているだけで健康観察対象者が1000人いて、これに加えて、感染経路が不明な確定患者が5人いるので、ホンモノの健康観察対象者は一体何人いるのか、もう分かりません(いつかはこうなることは、1月の時点で分かっていたことですが)。
そのような状態になったことから、これでようやく明確に言えるようになったことがあります。
・理論上、封じ込めは不可能になりました(感染経路が不明だから。自然消滅を待つことはできます。)
→「無症状病原体保有者から感染が広がる」「潜伏期間中にも感染が広がる」ということが分かった時点で、本当は封じ込めが不可能なのは分かっていました。
・わざわざ記者会見で患者の発生を1人ずつ発表する意味はなくなりました(拾えない患者がもっといるから)
・わざわざ記者会見で患者の詳細を伝える意味はなくなりました(拾えた患者は"たまたま"拾っただけだから)
→マクドナルドやナイトクラブの店員が感染してるなら、それ以前にもっと拡がってるやろと思いません?だから「マクドナルド」や「ナイトクラブの店名」にはもう公衆衛生的な意味がないのです。
・「接触しているかもしれないから教えろ」も意味はなくなりました(そこで接触していなくても、他で接触している可能性があるから)
・クラスター調査はザルになります(もぐら叩き状態、かつ、不明な経路は消えないから)
・「感染経路が不明なんだからもっと検査しろ」も意味はなくなりました(感染者全員を拾い上げることは、国民全員に強制的に検査しなければ不可能だから)
・PCR検査で確認する意味もなくなりました(ほとんどの人にとってはただの風邪ですが、ただの風邪を検査して陽性だと分かっても、陽性ですね、で終わるから)
・患者の入院隔離の意味もなくなりました(焼け石に水だから)→入院するのは重症例だけで良い。
振り上げる必要のなかった拳を振り上げてしまったために、下ろしどころが見えなくなってしまいましたが、これで下ろせます。あきらめられるチャンスがようやく来ました。
さて、問題は、いつ、誰が、言い出しっぺになって、退路を整えるか。
誰が「無症状や軽症例は、入院も検査も不要です」と腹をくくって言うことができるか。
そして、医療関係者にまで広がってしまった恐怖心を、どうやったら払拭できるのか。
まずは、専門家会議の認識が、変わる必要があるでしょう。
「大きなクラスターは追えているので、少し取りこぼしても問題ない。このままクラスター対策を頑張るべきだ。まだ油断はできません。」
との意見は、もっともらしく聞こえますが、これは「感染を予防しているのではなく、発見している作業」です。後追いで、追えるところだけ追っている状態です。このクラスター対策をやっていることが、どうして、パンデミックの予防になる、と言えましょう。
もし、これでも専門家会議がクラスター対策に注力することを推奨するのならば、では一体どこまで感染が広がったらクラスターを追いかけることをあきらめるのか、基準を示す必要があります。
クラスター対策の目的と、適応を、忘れてしまってはいけません。No d/d, No exam。
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