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2020年2月26日水曜日

「今後1-2週間が瀬戸際」に対する誤解

専門家会議が「今後1-2週間が瀬戸際」だといったメッセージが、やや誤解されて理解されていることに気がつきました。
2点あります。

基本的にある誤解は、「ここ1-2週間、毎日、集中して対策を講じれば、今日よりも明日、明日よりも明後日のほうが陽性者は減っていくはずだし、死亡者も出ないはずだ」という点。
もう1点は、流行のピークを抑えたいと専門家が言っている「ピーク」の想定が、かな~り低いイメージで考えられている点。

誤解に対する答えは
1.「今後1-2週間」の間でも、陽性者は必ず見つかるし、死亡される方も残念ながら出ることは避けられない。
2.「今後1-2週間」を頑張って対策すれば、そのあとに陽性者が出なくなる、ということはない。3週目以降も必ず陽性者は見つかる。

理由は
1.潜伏期間があります。「今後1-2週間」で陽性者が見つかるのは、簡単に言うと、すでに感染が成立しているケースを拾い上げています。
2.潜伏期間にはある程度の幅があります。2日目で症状が出る人もいれば、10日目に症状がでる人もいます。
3.感染は、ピタっとは止まりません。10日後に誰かから感染し、その人の陽性がまた10日後に判明したら、それだけで約3週間です。

専門家会議が言う「今後1-2週間が瀬戸際」って何?
1.今後1-2週間にやれる対策や、感染の広がり方が、3週間目以降の患者数の動向を大きく左右する、と言いたいのです。
2.「ピークを抑える」と言ったときの専門家は、いまなら患者数100人単位くらいで、全体では1000人単位でどこまで増えるか、みたいなイメージ(たぶん)。
ところが、地域によっては1例でも見つかったらこの世の終わりだくらいに思ってしまうようで、専門家が考える患者数の許容値とタイムスパンと、地域が考える患者数の許容値とタイムスパンは、かなり違うようです。

なぜ誤解を解消する必要があるのか:ここが一番大事
1.日々、陽性者数が増えていくことを聞くたびに、暗い気持ちになる必要はないから。
2.いまやりたいことは、「今後1-2週間」よりも、もっと先にある感染拡大を予防することだから。
3.いま感染拡大に取り組んだ効果は、すぐには結果として分かりません。つまり「今後1-2週間」の動向に一喜一憂するよりも、いま、に集中してほしいから。その1つ1つの積み重ねが最も大事で、これは決して「今後1-2週間の短距離走」ではないからです。

以上です。

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