このブログを検索

2016年4月8日金曜日

まだまだ使える、研修医におすすめの本

岡崎市民病院勤務時代に、「おすすめの本」としてチョイスして紹介したけれど
いまも、まだまだ有効だと思われ、アップしておこう。
-------------------------------

「研修医におすすめの本」:初期研修医~上級医、などと書いてあるのは、誰向けか、という意味です。

<マニュアル系>
・レジデント初期研修用資料 内科診療ヒントブック 改訂2 単行本(ソフトカバー):初期研修医~後期研修医 
初期研修医にどれか1冊、と言われたら、これを選びます。上級医の知識・技術を「見て盗め・自分で調べろ」なんて出し渋りしないで、さっさと研修医に渡すために書かれています。教科書に書いてない、エビデンスはない、だけど習慣としてやっていること、も書かれています。cookbook medicineと批判されても、知識がなければcookbookも使えません。それでも現場を乗り切らなければいけない、だからこの本です。

・内科レジデントマニュアル 8版:初期研修医~上級医
なんやかや、みんな参考にしています。治療がちゃんと書いてあること、腎不全患者や妊婦への薬剤、各種公式が便利です。

UCSFに学ぶ できる内科医への近道 4版:初期研修医~上級医
まずは通読してください(覚えなくてよい)。第5版が出るまでには時間がかかりそうなので、第4版がまだしばらく「買い」です。それでも版が新しくなったら、買い直す価値ありです。それくらい、常に持っていたい本です。

100 cases シリーズ>
100 Cases in Acute Medicine:初期研修医~後期研修医
100 Cases in Clinical Medicine, Third Edition:初期研修医~後期研修医
common disease
common caseを、ちゃんと診断するシリーズです。英国の本なので、病歴と身体所見>>検査、という印象が強く残りますが、その点も含めて勉強になります。英語ですが、とても読みやすいです。amazonで買い!です。

<症例集>
・帰してはいけない外来患者:初期研修医~上級医
・救急レジデントのTIPS:初期研修医
・めざせ!外来診療の達人外来カンファレンスで学ぶ診断推論:初期研修医
・診断力強化トレーニング what's your diagnosis?:初期研修医~上級医
・これから出会う物語小児科症例40話:初期研修医~後期研修医
症例集は、診断に至るまでの現場のプロセスを学ぶのに最適です。一度読み、何年かしてまた読むと、「あー、あの患者さん、○○○の可能性もあったか」など、気づかせてくれます。研修医のうちから良質な症例集をたくさん読んでください。

<精神科>
・一般臨床医のためのメンタルな患者の診かた・手堅い初期治療:初期研修医~上級医
誰に聞いていいのか分からなくて困るのがメンタルです。だから自分で勉強するしかないのですが、いざ困ったときの本が1冊あると安心です。「ここまで来たら精神科に任せる」というポイントも書かれています。

<一発診断系>
・目でみるトレーニング 2: 内科系専門医受験のための臨床実地問題:初期研修医~後期研修医
・ダ・ヴィンチのカルテ―Snap Diagnosisを鍛える9​9症例:初期研修医~後期研修医
・プライマリ・ケアの現場で役立つ一発診断100―一目で見ぬく診断の手がかり:初期研修医
知ってさえいれば、1回でも見たことがあればわかる、という症例も増やすと幅が広がります。

<感染症>
・感染症ケースファイルここまで活かせるグラム染色・血液培養:初期研修医~上級医
★感染症の本でどれか1冊と言われたら、これです。感染症の症例集で、現場ですぐに役立ちます。マニュアルや教科書よりも実践的です。
・感染症レジデントマニュアル 2版:初期研修医~上級医
さあ治療しよう!でもホントにそれでいいかな、と確認したいとき、パッと手に取って調べられるモバイルサイズです。
・感染症まるごと この一冊:初期研修医~上級医
感染症の基本、考え方、注意点、実践の裏付け、すべて書いてあります。繰り返し読むと良い本です。

<腰を据えて>
・ジェネラリストのための内科診断リファレンス: エビデンスに基づく究極の診断学をめざして:初期研修医~上級医
病歴~診察~診断にいたるまでの、ちょっとした疑問にも答えてくれる本ですが、カンファでも使えるという優れもの。適当にページを開いて読むだけでも勉強になります。
・ジェネラリストのための内科外来マニュアル:後期研修医~上級医

外来で、手元にあると、とっても便利です。

0 件のコメント: