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2022年7月26日火曜日

感染症対策の体を成していないコロナ業務




Her Sysが復旧した。

本日のHer Sys不具合が生じたときに、とりあえず送られてきた事務連絡が
「不具合が解消されるまで、Faxやメールなど代替手法により発生届を受け取れ」
だった。

うちなら1日700枚の発生届を、Faxやメールで受け付けるの?
これ、政令市なんて、どうするの?

コロナの現状を知った上で、発生届を「出す」ことにこだわる厚労省が痛すぎる。
本日の対応は本当に大変だっが、問題はそこじゃない。

何が律速段階になっていて、いまこの状況でどうやって優先順位を付けなければならないかを、分かっていない。今日のような急なアクシデントに対して、何を捨てて、何を拾うべきかが、分かっていない。「厚労省は何もできない」ことが分かってしまった。

Her Sysで発生届を出せなければ、Faxで出せ、というのは「ただ出す」ことにしかならない。これは、何の対応にもなっていない。

今日の状況での私の判断は「SpO2<95%または呼吸苦のある患者だけ」を、Faxしてもらうこと。トリアージが本当に必要な人に限らなければ、Her Sysの不具合のせいでヒトが死ぬ(医療機関はトリアージしてくれないから)。
だから、それ以外はすべて後回しにする。

今日中にHer Sysが復旧するのならFaxなんて不要だし、一方でHer Sysが今日中に復旧できる保証もなく、1週間、復旧しないことも想定した。感染症対策は「最悪のシナリオを想定する」って、誰か言ってませんでしたっけ。

「SpO2<95%または呼吸苦のある患者だけ発生届を出せ」
これが私の判断で、医師会を通じて急いで医療機関に指示を出すつもりで準備した。
幸い、15時過ぎに復旧したので、「SpO2<95%または呼吸苦のある患者だけ」と言わずに済んだ。

そしていま、Her Sysでの発生届が溜まっている。

コロナ業務は、もはや感染症対策の体を成していない。

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